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インテリアコーディネーターに依頼したら、インテリアコーディネーターの趣味を押し付けられるのか?について

2022.5.17 Tue.

大倉陶園の素敵な花器と食器でもてなしてくださったT様。
カルピスバターが売りだというウマウマ~なパンと暖かい紅茶をいただきました。

フリーランスのインテリアコーディネーターの私は、事務所やショールームを持ちません。だから打ち合わせといえば必ずお客様の家にお伺いするスタイルになるのですが、たいていは打ち合わせそのものより、用事がすんだあとのおしゃべりタイムのほうが長くなります。あ、いえいえ、私がしゃべるんじゃないんですよ。私はお客様のお話の聞き役、なんです。

T様も、いろんなお話を聞かせてくれます。それは、私が知らないおいしいお店の情報だったり、携わったことのない業界の話だったり、行ったことのない国の話だったり。

お客様のお話を聞いていると、私は子供のころに絵本を読み聞かせてもらっていたあの感覚になります。私じゃない、他人の人生(ものがたり)を覗き見ている・・・まさに読書のような感覚なんです。

 

T様が住むのは都内の某マンション。めちゃくちゃ大都会です。
2部屋だった間仕切り壁を取っ払い、ワンフロアにする工事をいたしました。

部屋を広く使いたいというご要望の裏には、「いつか老いて自分が介護されるような状況になったとき、介護ベッド、車いす、医療機器・・・そういったものがスムーズにさばけるように」という、将来を想定しての思いがあったようです。

それならば、日々の暮らし・人生をドラマチックに演出しようじゃないか!と私は思いまして、開口部にアーチをつける提案をして、このようなリフォームになりました。
人生は喜劇。サーカスのような、ね。

 

花柄のレースカーテンでふんわり目隠し、アーチを付けた開口部の向こう側は、寝室です。ピンクとパープルのエレガントなベッドまわり。

ベッドメイキングはT様がご自身で揃えられています。お人形さんもいてかわいい♪
背後には控え目にフィスバのカーテンをぶら下げさせていただきました。

インテリアコーディネーターにインテリアの相談をすると

:おしゃれになるのかもしれないが、はたして自分の家じゃないみたいになるのでは?
:自分の趣味趣向が反映されないのでは?
:コーディネーターの趣味を押し付けられるんじゃないか?

 

だから、インテリアコーディネーターに相談はしたくないなと思っている人がいらっしゃるかもしれませんが、さてどうでしょうか。

T様の家は、思いっきりT様の家です。

趣味のパッチワーク。

 

こまこまとしたものが入っている瓶があったので「これは?」とお聞きすると・・・

 

「あらやだ、うふふ、一時集めていた時期がありましたのよ、ペコちゃん」なんて言って、その時の思い出なんかを聞かせてくれます。

 

2002年からフリーランスのインテリアコーディネーターをしています。フリーになったばかりの当時のお客様は20代、30代の方ばかりでした。自分の年齢があがるにつれて、お客様の守備範囲が広がりました。20代30代のお客様もありますが、60代70代80代の方も依頼をくださるようになりました。

ファミリー層だけじゃなく、「おひとり様」も増えてきたように感じます。女性、男性、問わず。おひとり様として悠々自適な生活をしている人がとっても多い。みんなとてもアクティブで、収入が高く、幸せそのものに見えます(まぁ、そういう人しかインテリアの依頼をしてこないですよね)

超ポジティブに生活を楽しんでいても、心の奥底には「いつか自分が死ぬとき」を考えていて、インテリアを整えているように思いました。

歳をとって動けなくなってからじゃ遅いのよ。
いまバリバリ元気のうちにやっておかなきゃなのよ。

断捨離、家のリフォーム。
ひとそれぞれの人生をのぞき見することができるのでインテリアの仕事は本当に飽きません。

インテリアコーディネーターが部屋を整えたとしても、そのインテリアコーディネーターの趣味を押し付けているわけではありません。みなさん、やっぱり、唯一無二のインテリア空間なんです。

 

 

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