実はけっこう深刻になっている木材ショック

(某日のおやつ)
(琥珀糖、ビスケット、羊羹・・・和レトロなレインナップがマイブーム)

皆さんこんにちは。
インテリアコーディネーターの三宅です!

木材ショック

そんな言葉を耳にしたことはありませんか?
実はここのところずっと建築・住宅界隈では問題になっているニュースなんです。

一言でいうと

木材がない!
やばい!

という話でして、なにが問題かというと
木材がないから

家が建たない!

工事がすすまない!

値段が高騰する!

 

ということです。
私たちが困るというよりは、そう、お施主様がめちゃくちゃ困る話です。ブログ読んでくださっている皆さん、「へぇ~関係ないし~」と言ってられません、皆さんが!困る話なんです。

業界内ではじわじわと耳にしていたんですが、先日はついにテレビでも取り上げられていたようなので
一般の方もご存じのことになったかと思います。

簡単にご説明しますね!
木材ショック・ウッドショックは、いろんな要因が重なりあった現象なんですが引き金として考えるのはやはり『コロナ禍』だからということです。

建築に使われる木材は、輸入材と国産材とがあります。
農林水産省の統計によると、
素材として(丸太などの状態で)仕入れている木材は、国産材が2188万㎡分、輸入材が446万㎡分なので約8割が国産材なのですが、一方で、集成材やべニアにした加工材として仕入れる木材は国産が4割で、6割は輸入に頼っています。

家を建てる際に輸入材を使うことも多い日本で、この、輸入材が手に入らない状態はなかなかキツイんです。

世界では、コロナ禍において木材生産が抑制されています。ステイホーム、工場停止、人員削減などをして仕事をセーブしてとにかく感染を抑えようぜってなってるわけなので、生産量が落ちているんですね。供給量がおちている。
そこに、アメリカでは住宅ブームが起きている。コロナ禍でのステイホームに伴う住環境の見直し、住宅ローンの金利が安くなったりもあって「家買うならいまじゃね?」ってなってるわけです。木材の需要がめっちゃ増えている。
少ない木材をアメリカが大量に買い占める。おっ、需要あんじゃん!となれば中国も敏感にわさっと買い占める。
輸入する際には、防腐剤の量や製材形状、日本は細かくてチェックが厳しいのですが、輸出国側としてはめんどくさい日本に渡すよりもアメリカや中国にサクっと買ってもらうほうがいい、という理由も多少あるようで、とにかく結論として、日本に木材が回ってこないというのが現状です。(減便などで輸送が滞っているという要因もあります)

いまはまだ国内在庫を消費しながらなんとか回せていますが、ぼちぼちそろそろ底をつきてくるのでやばいよね、という話。国内では、一部で木材泥棒も出てきていると聞きました。倉庫やトラックに積んだものを盗まれるというね。

輸入材が手に入らないのなら使う材料を国産材に切り替えたらいいじゃん?って思いますよね。当然みんな考えることは同じです、だから国産材もすご~く値上がりしています。
木材をやめて軽量鉄骨スタッドなどに材料を振り替えられるものは振り替えていくこともやるでしょうし、業者側も黙って手をこまねいているわけではなく解決策を探っていると思います。

今現在の状況をお伝えすると、
昨年100万円だった材料費がこの先は200万円になってしまう、というぐらいのレベルの(!)
値上げが予想されることと、

工期のメドがたたなくなるということ。

この2点が本当に深刻なんだけれど、もし皆さんがいままさにこれから家を建てるなどを検討されていて業者さんから「値段があがる」「工期が伸びる」話をされたとしたら
怒らないで受け止めていただけたらと切にお願いしたいなぁと思っています。

ほらよく、相場の変動による輸入品の値上げとか、時々メーカーさんからの話とかあるんですけれど、そういうときって「本当にそうなの?」「便乗して値上げしただけなんじゃないの?」って疑うような見積りも多いんですよ、ぶっちゃけ。どさくさに紛れて値段つりあげてくるケース。

でもどうやらこれはそうじゃないようなので、業者さんの怠慢や企業努力不足ではない深刻な状況だということをご理解いただけたらと思います。
よろしくおねがいいたします!!

リフォームなどをどうしようかなぁと躊躇されている方は、とにかく早めにやっちゃったほうがいまは正解です。