なんのために生きる

あと1日で娘の
小学生生活が終わる。

持ち帰ってきた
小学生最後の国語のテストには、
サン・テグジュペリの「星の王子様」の一文と、
昨年亡くなった医師、故.日野原重明のエッセイが使われていた。

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いのちとは、「君たちのもっている時間」「君たちが使える時間」のことです。
君たちは毎日その時間を使って、ねむったり、食べたり、運動したりしています。
時間を使うこと、それはいのちを使うことなのです。

いのちも時間も目に見えないけど、君たちはそれをもっていて使うことができます。

今は君たちはいのちを自分のためだけに使っているかもしれません。
でも、大きくなったらどうか自分以外のだれかのためにも、君たちのいのちを使ってください。
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今日は雨が降っています。
ランドセルが少し濡れるだろう。
6年間、綺麗に使っていた赤いランドセルは
もうすぐその役割を終えるのだ。

 

 

・・・と、ここまでは
先日私がfacebookで呟いた内容そのままコピペしたものです。
手抜きブログか(笑)

 

さて、この国語のテストの前半には
サン・テグジュペリの「星の王子様」の一文が書かれていました。

サン・テグジュペリはフランス人のおっさんで
郵便輸送機のパイロットという職業で世界中を回っていた人です。
エンジントラブルによる墜落ギリギリの不時着、生死をさまよったサハラ砂漠、戦争・・・
「郵便物を届ける」という任務を命がけで遂行していた人生で、
彼はその任務の途中に消息不明になり(1944年、ドイツ軍に撃墜されたとされています)生涯を終えています。

(1998年、サンテグジュペリが乗っていたと思われる墜落機の残骸と、彼の身元を示す遺品がマルセイユ沖で見つかり、ニュースになりました)

こういった職業上の飛行体験をもとにさまざまな文学作品を生み出し、
とりわけ一般的に「星の王子様」が有名ですが
私は「人間の土地」というエッセイのほうを断然おすすめしたいと思っている。

人間の土地 (新潮文庫)
サン=テグジュペリ
新潮社

 

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人間であるということは、とりもなおさず責任をもつことだ。
人間であるということは、自分には関係がないと思われるような不幸な出来事に対して忸怩たることだ。
人間であるということは、自分の石をそこに据えながら、世界の建設に加担していると感じることだ。

たとえ、どんなにそれが小さかろうと、
ぼくらが、自分たちの役割を認識したとき、はじめてぼくらは、幸福になりうる。

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なんのために生きるのか。
なんのために生きているのかなぁ。
そんなふうに考えたことはありますか?

 

人は結局、なにかの、だれかの、役に立つために存在しているのだ。
そのために、いのちと時間を使う。

 

自分の持っている能力を使って
ひとのために何かをする。

歌がうまい人は歌を歌って人々を勇気づけたり癒したりする。
手先が器用な人はものを作る。
考えるのが得意な人はシステムを作る。

自分の持っている能力を使って
ひとのために何かをする。

国のために大きな仕事をしている人も
家族のためにご飯を作ったりお洗濯をしている人も
みんな同じ。

 

自分の持っている能力を使って
ひとのために何かをする。

 

 

さて。娘よ。
小学校卒業おめでとう。